暦年贈与とは?活用した方がよいケースや最新の改正内容など
贈与者が生前に暦年贈与などの制度を上手に活用すれば、相続税対策を効率よく行えます。
本記事では暦年贈与の仕組みやどのようなケースで活用するべきか、さらに最新の改正内容についてわかりやすく解説します。
暦年贈与とは
暦年贈与とは、毎年110万円までの贈与を非課税で受け取れる制度です。
相続税対策として、生前に少しずつ財産を家族へ贈与する方法として使われます。
贈与の対象になる財産は現金だけでなく不動産や車など多岐にわたります。
活用した方がよいケース
暦年贈与を効果的に活用できるケースを解説します。
複数の相手に贈与する
暦年贈与は1年間の非課税枠が110万円であるため、1人に多額の財産を一度に贈与するには不向きですが、複数の人に贈与する場合に効果的です。
たとえば、お孫さんが多い場合10人それぞれに110万円ずつ贈与すれば、合計で1,100万円が非課税で贈与できます。
将来的な相続財産を減らすことに繋がり、相続税の軽減にも役立ちます。
贈与者が元気なうちに計画的に贈与を行うことで、暦年贈与のメリットを最大限に活かせます。
令和5年度税制改正
令和5年に暦年贈与制度が改正され持ち戻し期間が、従来の3年間から7年間に延長されました。しかし、延長された4年間で受けた贈与のうち、総額100万円までは相続財産に加算しないことが決められました。
いつからの贈与が影響を受ける?
令和6年(2024年)1月1日以降に行われた贈与に適用されます。
したがって令和8年(2026年)12月までに相続が開始された場合は、持ち戻し期間は従来通りの3年です。
しかし、令和9年(2027年)1月からは、持ち戻し期間が段階的に延び、令和13年(2031年)からは7年に固定されます。
対象になる人
贈与税は個人から贈与を受けた人に課税される税金です。
相続と贈与は直接の関係はありませんが相続税対策として贈与を行う場合、贈与を受ける人が相続人であることが多いです。
まとめ
今回は暦年贈与について、活用した方がいいケースや最新の改正内容と合わせて分かりやすく解説しました。
贈与税制度は細かい要件が定められており、適用には十分な確認と正しい手続きが必要です。
暦年贈与を検討している方は、専門の税理士に相談することをおすすめします。
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髙岡 和人Takaoka Kazuto
青森県十和田市を中心に地域の皆様の身近な税務・法律のエキスパートとして豊富な案件に携わり研鑽を積んでまいりました。
相続税、贈与税、事業承継、農業経理、事業支援に関するご相談なら、経験豊富な当事務所にご相談ください。
- 所属
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- 東北税理士会十和田支部
- 青森県行政書士会十和田支部
- 青森県FP協会十和田支部
- 経歴
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- 福岡県鞍手郡小竹町(昭和27年2月)生まれ
- 高校卒業後税務署に勤務 専修大学商学部卒業
- 東京国税局管内 練馬・相模原・渋谷・王子税務署勤務
- 仙台国税局出向 十和田・八戸税務署勤務
- 平成5年8月十和田市で税理士事務所開業
- 税務署では、所得税・源泉所得税・法人税を担当
- 趣味は旅行、写真、ビデオ、ドローン撮影、乗馬 流鏑馬
舘花 満弘Tatehana Mitsuhiro
持ち前の明るさと”大きさ”を生かして、相談しやすい雰囲気でお迎えします。
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- 所属
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- 東北税理士会十和田支部
- 経歴
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- 青森県八戸市(昭和44年6月)生まれ
- 高校卒業後税務署に勤務 青森県立八戸高校卒業
- 仙台国税局管内 八戸・黒石・むつ・青森・仙台国税局
- 東京国税局・仙台南・盛岡・仙台中・十和田の各税務署
- 国税局勤務
- 令和3年7月 髙岡和人税理士事務所に後継者として勤務
- 税務署では、法人税を担当
- 趣味は、乗馬を開始